記事一覧

中日新聞に掲載されています。

日曜日の中日新聞、愛知県内版「味な提言」というコーナーに私の駄文が8月17日から掲載されています。
いつまで続くかわかりませんが、5回か6回続くことになっています。不評で途中で打ち切られるかもしれませんが、なかなか書くのが苦手な私としては苦痛と暑さでぼんやりしながら原稿と格闘しています。
このブログというのもそうですが、新聞の場合ははるかに広く、言ってみればどんな人が読むのかわからない怖さがあります。うっかりした一言がわざわいをまねくことだってあるし・・・、などと考えると怖くてなかなか書けないものです。
ファイル 49-1.jpg 上とは関係ないけど、庭の小鉢にきれいな花が咲きました。はすの花は他の日本の花とぜんぜん違ったなまめかしさがあります。なんとなく写真を撮ってしまいました。

若水の花が咲きました。

わが社の田んぼで酒造好適米「若水」の花が咲いています。
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今年も厳しい暑さです。知多地方は雨が少ないところですが、ここ常滑は知多半島北部から見るとさらに少なく、この前降ったのがいつだったか思い出せないほどです。多分7月の二十日ごろだったのではないかと思いますが、暑さボケでよく覚えていません。
私の頭と違って、イネの方は愛知用水のおかげもあって、順調に推移しています。虫を媒介に受粉する植物ではないだけに、とっても地味ですが花が咲きました。
・・・、いずれにしても高温障害などでませんように、台風も来ませんように
無事収穫できることを祈っています。
  8月14日
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2008年6月 白老酒季

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謹啓 今年は梅雨の入りが早かったですが、文字通り、梅の実が出まわる季節になりました。
 昨年は梅酒「白老梅」ご愛飲頂きありがとうございました。早々と売切れて、忘れられてしまったのではないかと思いますが、今年は気合を入れて増産します。といっても思うほどには純米吟醸の手持ちがないので、ほぼ昨年の倍、といったところですが、十月発売目指して、鋭意作業を続けています。
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 さて、小泉先生をおよびしての160周年記念「酒蔵講演会」、おかげさまで盛況のうちに終えることが出来ました。ご参加くださった皆様、そして食に関する情報提供から制作に携わってくださったたくさんの皆様、ほんとうにありがとうございました。講演会は、今の時代、あまり板の上に座ることがないので、痺れが切れてしまった方もおられたかもしれません。でも、ご講演の内容がとてもすばらしく、1時間半という時間があっという間に終わってしまったように感じました。その後は、あいにくの雨のために、場所をひさしの下に代えての酒宴でしたが、大変盛り上がって、そのままバスの中でも、さらには電車の中でも名古屋まで盛り上がりっぱなしだったとか。でも楽しい気分が周りのお客様のご迷惑にならなかったのは、品のよい人々ばかりが集まっていただけたからだと思います。(汗)
 今年から名古屋国税局主催の春の鑑評会がなくなりまして、せっかく今年の吟醸はいいできだと思ったのに・・・、 とがっかりしておりましたが、久々に独立行政法人「酒類総合研究所」主催の全国新酒鑑評会で金賞に選ばれました。取れなかったときは知らん顔をしているのに、取るととたんに騒ぎだすのもどうかといわれそうですが、しっかり宣伝をしたいと思います(下記)。皆様、どうぞよろしくお願い申し上げます。

敬具
澤田酒造株式会社

薫風vol.2

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いざ修行!!~第35回清酒製造技術講習~in滝野川レポート

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 皆さま、お久しぶりです。前回は、私の初めてのコラムに多大なるご声援をいただきまして、本当にありがとうございました。予想以上にいろいろな叱咤激励を受け、改めて身が引き締まる思いです。さて、今、私は東京の北区滝野川にある、酒類総合研究所主催の清酒製造技術講習に来ています。経験年数の少ない者を対象にした酒造りの研修で、42日間という長い間、みっちりと酒造りに関わる実習、講義が行われています。蔵元の跡取りが半数、蔵人が半数という形で、日本全国から集まってきた若者が、真剣に朝から晩まで勉強しています。正直言って、私もここまで密度の濃い講習だとは予想もしていませんでした!毎日やることが多くて本当に一生懸命やっても、時間が足りません。そんなハードな毎日ですが、受講生達はみんな仲良く、とても楽しい充実した毎日を送っています。お昼は栄養補給と節約の為、私と奈良の蔵元の娘さんと一緒に15人前を毎回炊き出ししています。みんなで揃って食べる昼食は正しい蔵の昼食風景みたいで、いいものです。
 今までの所、徹夜の麹づくりや酒母の仕込みがおもしろかったです。きき酒の訓練も毎日行っています。大変な梅酒づくりにも私は参加できないので、本当に申し訳ないのですが、その代わりにこの東京研修では、ぎっしりといろんなことを吸収して蔵に帰れると思います。まだ、最初の2週間が終わったばかりですが、この続きはまた別の機会に報告できればと思います。6月29日(日)には、東京で「蔵女性サミット」もあります。興味のある方は、ぜひ遊びに来てくださいね。それでは。

多 謝

160周年、そして六代目のお披露目

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160周年、そして六代目のお披露目 ~林 ケイ~

発酵仮面登場
 5月10日、澤田さんの蔵で創業160周年の記念イベントが行われました。
 当日はあいにくの雨空となってしまいましたが、百名を超えるお客さまが各地から参集し、今は静かに熟成の時を送る蔵の中がときならぬ賑やかさとなりました。
 皆さんが楽しみにしていたのが、東京農業大学教授小泉武夫さんによる酒蔵講習会です。
 小泉先生は、「発酵仮面」や「食の冒険家」、「味覚人飛行物体」など楽しい異名をお持ちで、農学博士以外にも、エッセイスト、小説家、発明家と多くの顔を持ち、テレビやラジオでもその多才ぶりを発揮し親しまれています。実は澤田研一さんは東京農大在学中に若き頃の小泉博士に教えを受けたことがあるのだそうです。
 そんなことから実現した講習会は、蔵の2階で行われました。ここは麹を乾燥させるために使用する場所で、専門用語では「枯らし場」と呼ばれるところです。天井には太い梁が剥き出しになっていて、屋根を支える太い柱や磨き込まれた床などから、昔ながらの酒造りにこだわる白老の姿勢が伝わってきます。普段なかなか足を踏み入れることのできない場所ですから、集まった人たちも興味深げにあちこち眺めていました。
 そんな枯らし場の隅に麹造りを行うときに使われる麹蓋(こうじぶた)という道具が積み重ねてありました。小泉先生は、講演の中でその麹蓋に触れ、「麹蓋を使って酒造りをしている造り酒屋さんはもはや全国で10軒あるかないか。(ここまで昔造りにこだわっているのは)食の世界遺産といってもいい。こんな酒屋が地元にあるのは文化の誇りと思って大事にしてください」と、ご実家が福島に代々伝わる造り酒屋さんだけあって、さすがの観察力です。白老さんの蔵には、麹蓋の他にも甑(こしき)や暖気樽(だきだる)など、手造りにこだわる酒屋さんでもなかなか見かけることのできない道具がたくさんあります(しかも、現役で使われているのだからすごい)。
 小泉先生のお話は、現代の日本酒事情から輸入に頼る日本の食の安全性の問題、さらに江戸時代や平安時代の日本酒の話と、興味深い内容が次々と繰り広げられました。特に聞き手が思わずメモってしまったのが、白身の鮨にぴったりという「煎り酒」の作り方。江戸時代の文献に出ていたそうですが、さすがグルメとしても名高いだけあって、おいしいものをよくご存じのようです。

蔵に薫風が吹き込んで
 講演終了後は、蔵の中庭を囲む形で酒宴が催されました。卓上には、白老の酒と澤田さんご夫妻が厳選した酒肴が次々と提供されました。地元知多半島の新鮮な食材はもちろん、かつてこの蔵で酒造りを行ってきた蔵人の故郷、能登と岩手県南部からも肴が届いています。
 中でも、能登のふぐの卵巣の糠漬は珍味中の珍味です。ふぐの卵巣にはテトロドキシンという毒が含まれており、1匹のふぐの卵巣で5、6人が死に至ると言われています。その毒を塩と糠に3年以上漬けて抜くという製法は、石川県にだけ伝わっているものだそうですが、なぜ毒が抜けるのかはいまだにわかっていないとのこと。
 これを経験的に知るまでに、どれだけの人が危険な目に遭ってきたことか。日本の伝統食の奥深さ、知恵のすばらしさをしみじみ実感します。小泉先生にお聞きしたところ、このように猛毒を抜いてまで食べる食品というのは世界的にもあまり例がないということでした。でも、昔の人がそこまでして食べたかった味はまさに日本酒にぴったりで、盃がお酒を求めて蝶のようにひらひらと舞ってしまったのでした。
 閑話休題。さて、かくも盛大な160周年記念の会が催されたのには、ひとつ大きな理由があります。
 昨年10月1日に、一人娘の薫さんが六代目を継ぐことを決心され、澤田酒造に入社しました。小泉先生も講演の中で、昭和40年当時4千軒近くあった酒造会社が現在その半分以下、今の日本酒造りの現場を「残っているだけたいしたもの」と評しましたが、ひとつの蔵を受け継ぐ決心は簡単にできるものではなかったと思います。
 澤田さんも、ご自身の苦労をお嬢さんに継がせることに忍びない思いもあったのでしょう。かねてより、後継者問題を無理強いするつもりはないと言っていましたが、やはり薫さんの決意は相当に嬉しかったとみえ、普段あまりご自身のことは口にしない人ですが、会に先立つ挨拶の中で、薫さんの決意を受けて、これだけ盛大な会を行うことにしたことを発表したのでした。
 薫さんもその思いに応えて、当日は準備、司会、お料理のお運びなど、八面六腑の活躍でした。今季の造りには杜氏をはじめ蔵人たちも一段と力がこもったようで、全国新酒鑑評会で3年ぶりの金賞受賞の吉報も舞い込みました。すでに薫さん効果で、蔵の中には薫風が吹き込んでいるようです。
 まだまだ修行の身、本当に六代目に就任するまでは学ぶこともたくさんあり、大変なことも多いと思いますが、ぜひ頑張っていただきたいと思います。白老ファンの皆さまも応援をよろしくお願いいたします。

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梅酒「白老梅」の仕込み始まる。

 梅酒にとって一番大事な原料の梅の出来不出来が気になります。今年は例年より気温の推移が低いようで、少し仕込時期が遅くなりました。
 ちょっと昨年よりも粒が小さいような気もしますが、運ばれてくると梅の香りが蔵いっぱいに広がります。一度に仕込むと話が早いのですが、仕込みのタンクの容量や、リスク分散も考えて、今年は4回に分けて梅の実を仕入れ4回に分けて仕込みます。これを書いている時点で2回漬け込みが終わりました。最初の仕込みは、160周年記念スペシャル酒用の、純米大吟醸3年古酒ヴァージョンで、お正月においしく飲める最高の梅酒を目指して、細心の注意を払って漬け込みました。二回目の今日はずっと量が多くて、梅500㎏を純米吟醸古酒に漬け込むのですが、「梅酒作りボランティア」さんに来ていただいて、どちらも不慣れでちょっと能率が悪いのですが、楽しく作業をしてもらいました。昨日わら(藁)灰を溶いた水の中に入れた梅は、今朝早く槽から出して洗浄しました。9時からいよいよボランティアさんの出番で、梅の実のヘタを一つ一つ取り除く作業をお願いしました(写真)。根気の要る作業ですが、最後までしっかりやりとおしていただき感謝いたしております。きっとことしの「白老梅」もおいしく出来ると思います。

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160周年記念酒蔵講演会のお礼

創業百六十周年記念 酒蔵講演会1 
 開催日 平成20年5月10日(土)午後4時より
 演 題 酒と肴 昔と今
 講 師 小泉武夫先生

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しばらく五月晴れの上天気が続いておりましたが、当日はしっかり雨が降りました。少し肌寒い、季節が逆戻りしたような日でしたが、酒が旨い(気温の)日でもありました。大変熱のこもった先生のお話と、酒と肴でたぶん、お越しくださった方はご満足いただけたのではないかと思っております。足元のお悪い中、お運びいただき大変ありがとうございました。
また、たくさんのかたがたにご協力いただきました。今回の企画は、とてもわが社だけではできません。美味しい肴の情報提供から始まって、特別にこぶ締めを作っていただいたり、盛岡の郷土料理を特製していただいたり、自家製干物を製作していただいたり、地元知多の料理を作っていただいたり、ほんとうにありがとうございました。
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当日のお酒

 大吟醸白老 兵庫県 特Aの山田錦を40%まで精米して、低温のもとに長期(40日)に渡って醗酵さ せたお酒です。本日お出しするものは昨年製造された一年熟成のお酒です。
 本年4月に行われた(独)酒類総合研究所主催の全国新酒鑑表会で“金 賞”をいただきました。現在火入れ処理後密閉してあり、残念ながら今日お だしできませんでしたが、味がのり次第、6月頃に出荷の予定です。
 蔵人だけしか飲めぬ酒<生原酒>     無濾過で搾ったままを瓶詰めにしたお酒です。アルコール度数は18度とかなりたかい、手造り蔵ならではの濃醇なうまみのあるお酒です。
 純米吟醸生酒<生原 酒・季節限定酒>
 半田の熱心な農家にお願いした契約栽培酒造好適米を用いて、寒造りしま  した。あまり香りをたてずに、食中酒としてお楽しみいただけるポピュラ  ーな純米吟醸酒です。
 百二拾二号生酒<生原酒>
 仕込みタンク№122号をそのまま酒名にした、うまみとともにキレを追っ  た純米酒です。本来は秋に出荷しますが、これはその生ヴァージョンで   す。<季節限定酒>
 白老原酒<原酒>  生の原酒「初しぼり」を瓶燗火入れしたお酒です。新酒のときのフレッシ  ュさは薄れ、まろやかな熟成されたうまみが出てきました。時間とともに  変わる日本酒の変化もお楽しみ下さい。自社の田でとれた酒造好適米「若  水」を用いました。<季節限定酒>
 瑤 春<純米吟醸> 純米吟醸二年古酒です。どっしりした奥行きのあるお酒で、蔵の中で二年  間寝かせることによるまろやかさも併せ持つ、クラシックなお酒です。燗  もお楽しみいただけます。
 からから<本醸造>  日本酒度プラス10の超辛口ですが、お米の旨みをしっかり持っていて、辛  さは感じられないと思います。淡麗タイプと違う、白老らしい、味のにぎ  わいがある濃醇辛口酒です。

 本日のお料理
 雨の中、建物の外での設営申し訳ありませんでした。酒蔵の中での飲食は、 衛生管理上出来ないためにどうかご了承下さい。炭火で軽くあぶっていただ くものを中心として組み立てさせていただきました。
一、魚 菜  昆布巻き・鰆の昆布ジメ・・・「しら井」(石川県七尾市)①
  サッチェプ・・・「(財)アイヌ民族博物館」 (白老町)③ 
  ふぐの卵巣糠漬・・・「あら与」(石川県白山市)  三年間漬け込むこ   とによって猛毒が消えます。① 
  たまご焼き・・・「デイリーファーム」の生みたてタマゴ④

一、焼 物 
   干物・・・自家製しろえびの漁師風半日干し  塩水で洗っただけの   えびを干したシンプルな干物 
   アナゴ 当地では「めじろ」と呼ぶおなじみのもの。たまり干し     半田市亀崎名産のくしあさり、青柳、きびら(鮎の稚魚、伊勢湾の初夏の  味)、きのこ、野菜など
一、南蔵商店の豆味噌 貝鍋焼き・・・昔は各家庭にあった貝殻の鍋で、本場 武豊の家庭で食べる料理

一、たけのこのきんぴら ・・・半田の豊田屋さんの手造りソースを用いまし た。ここのソース、最近注目されています。

一、ざる豆腐とホロホロ    おとうふ工房石川の特製ざる豆腐、岩手県の郷土料理「ホロホロ」②

一、煮 物  角麩と野菜④
 アイポークのひよる冷やしゃぶ 梅ジャムソースかけ  
一、酢の物  イグジ(あみたけ)② 三井酢店の純米酢
一、食事  知多市の伝統野菜「茶豆」のおこわ モガニ味噌汁 佐布里梅の  梅干・自家製きゃらぶき

一、デザート  白老梅の梅ゼリー

 以上のほかに山文製陶所の移動式石窯の実演(グリーンピザ)、大変好評でした。

*
①「しら井」さんの昆布巻き
 「あら与」さんのふぐ卵巣漬
 我社の酒造りを担う蔵人さんは、戦前から能登の珠洲市から来て頂いていました。
石川県は酒のつまみの宝庫で何を選ぶか困ってしまいますが、今回は昆布海産物の「しら井」のいしるを用いたにしんの昆布巻きと、奥様お手製の昆布しめです。ここはとても良心的でおいしいので、金沢に行くと必ず寄っています。
 また、ふぐの卵巣は猛毒がありますが、糠に三年間つけることで毒が消えてしまいます。先生のお話にも出てくる日本人の知恵といえる珍味中の珍味です。

 なお、当社の杜氏は戦前から3代続いて広島の安芸津出身ですが、広島の瀬戸内の産物は驚くほど伊勢湾のものと似ている為、今回は割愛しました。

②ホロホロ(盛岡の郷土料理)
 能登の蔵人さんの後、数年前まで、岩手県南部杜氏の皆様に酒造りをお願いしていました。ここもお酒のつまみがおいしいところですが、山の幸と今の季節から、「ホロホロ」をお出しします。ウコギの新芽と大根味噌漬けをくるみと合えたもので、本来は熱いご飯にかけたり、そのまま酒のつまみにします。今回は単独でももちろん、濃厚なうまみのざる豆腐とあわせてみてください。岩手の知人のおかあさんに手造りしてもらいました。
*ざる豆腐は特製国産丸大豆の「お豆腐工房いしかわ」のざる豆腐です。

 また「イグジ」はアミタケのことで、秋に採れたきのこを塩漬けにした保存食です。雪国の知恵のこもったしみじみとおいしいきのこです。

③サッチェプ(白老の鮭燻製)
 ここは杜氏さんとは関係ありませんが、おなじ「白老」ということで選びました。アイヌには文字がなく、地名の発音シラウォイに漢字を当てたのがたまたま「白老」だったそうです。
 アイヌの人たちの自然とのかかわり方は、これからの私たちの生き方に大変参考になるものです。伝統料理は「オハウ」と呼ばれますが、「食べ物はもちろん、すべてのものを自然から恵みとして受け取り、必要な分だけを享受して決して粗末にしない」という考え方に共感します。
サッチェプは鮭の燻製のことで、白老町の前浜で採れた鮭をチセという燻製小屋の中で7ヶ月かけて造られ、ちょうどこの5月から出荷が始まったばかりです。
白老町は登別温泉のそばで、食材王国”といわれるほど海の幸、山の幸に恵まれたところです。一度チェックしてみてください。

お問い合わせは
(社)白老観光協会  0144-82-2216
(財)アイヌ民族博物館
 URL:http://www.porotokotan.jp

③デイリーファーム(℡0569-37-0072) 獣医さんの資格を持つ市田さんの鶏卵、non-GMOの特注の飼料をアメリカに発注し、鶏舎も鳥の健康と衛生に配慮した、安心でおいしいタマゴです。
④角麩 この辺の人には珍しくもなんともない角麩、知多の特産なのです。なぜかというと知多市は木綿の産地として大変栄えました。この木綿に使う「ふのり」の副産物として小麦のグルテンが多量にあったことから、角麩が普及したのです。そんな歴史に思いをはせてみてください。なお、にんじんは愛知の伝統野菜「比の山五寸」です。

2008年4月 白老酒季

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 謹啓 各地で春のお祭りが開かれています。全国的なものから、地域の小さなお祭りまで、規模や形はさまざまですが、どれもみな春が来た喜びであふれています。
 酒造りも最終盤を迎え、長かったような短かったような「造り」も先が見えてきて、正直ほっとすると同時に、浮き立つこころで春の気配を感じています。
 2月には、「白老の新酒を楽しむ会」,「酒蔵開放」とたくさんの方々にご参加いただきほんとうに有難うございました。今年の酒蔵開放は最悪の天候の中で震えながら行う、記憶に残るものになりましたが、我が社の二大イベント、ともかく無事に終えることができました。何かと不行き届きの点も多々ありましたが、ご意見やご批判をお寄せいただければ幸いです。
 さて、今年も寒造りの新酒で、出来立てのフレッシュさが特徴の「純米吟醸生酒」、そして熟成されたうまみの二年貯蔵純米吟醸「瑤春」をご案内申し上げます。純米吟醸という同じジャンルでも、米と酵母による違い、そして時間の流れの中で育っていく日本酒ならではの奥行きをお試し下さい。
 また五月になってからの発売となりますが、「白老原酒」、原昨年大変ご好評を頂いた、濃くてうまい酒を今年も発売します。毎年酒のでき不出来、あってはならないのですが、どうしてもあります。米質の影響がもっとも大きいのですが、今年の酒はまあまあかな、少しづつ進歩しているのではないかとひそかに思っておりまして、ほぼ納得のいく出来の「あばれ酵母」完売いたしました。皆様味のわかる方が多いので、こちらの商品もご満足いただけるのではと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。

敬具
澤田酒造株式会社
澤田研一

知多の酒 江戸時代前期 その7

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知多の酒 江戸時代前期 その7

 大変読みにくいこのページをご覧くださっている皆様にお礼を申し上げます。これは昔、そう、今から三十数年前の私の卒論をたたき台にして書いています。最近は知多の醸造業についても、日本福祉大学の知多半島総合研究所を始め、ずいぶんいろいろ研究が進んできています。そういう新しい資料はまったく反映しておりませんし、歴史をもっぱらにする方々から見ると、まったく資料的価値のない文章ということになるのでしょうが、昔は知多半島に造り酒屋がいっぱいあったと話に聞きながら、右肩下がりの状況を見て、これからどうも酒造りを継がねばならないと、あきらめかかった学生時代の私が、衰退している原因を調べたら何とかもう一度成長産業になるのではないか、そのためには成長した歴史と要因を調べてみようと思って調べたものです(ふ~、ながいセンテンス)。・・・、ということでたいしたものではないのは承知ですが、調べる中で、先人の方々の大変な情熱と努力を感じましたので、連載させていただいている次第です。
 さて、言い訳が長くなりましたが、本題に入ります。今号からいよいよ知多酒発展の要因に触れていきます。

元禄十年酒株帳
 近世灘酒経済史によると、「この元禄十年の株改めは、明暦三年(1657)の酒造株設定後、寛文五年(1665)の第一次株改め、延宝七年(1679)の第二次株改めに続く第三次株改めで、その背景には、幕藩的な商品流通機構の拡大と大坂への全国からの廻米量の増大によって、異常な発展膨張をきたした酒造業を、米価調節に必要な造石高の基準を設定して、幕府の主導権の下に直接これを掌握し、領主経済及び幕藩体制の存続維持の上から、酒造株体制の確立を図ったものであった」(序論15ページ)とあります。
 この「酒造株」というのは、酒株とも言われ、明暦三年(1657)、いわゆる八百屋お七の振袖大火によって江戸の町の大半が焼失してしまって、米の価格が暴騰したとき、折からの全国的な不作も手伝って食料不安が訪れました。そのため、幕府は一時酒造りを禁止して、新しく、特定の業者に対してだけ米の使用高を明記した株を交付したのに始まります。
 元禄十年、幕府は直轄領に酒屋頭を設置した上で、酒の値段に50%の運上金を課徴しました。これは幕府が課した最初の税といえるもので、もろみの造石高を調べて課税する「造石税」的なものでした。更に同十二年、請株高の「五分の一造り令」を発して、より厳重な査定方式に基づいて酒造等統制策を進め、減醸によって酒の値段を高騰させ、その高騰分を運上金として吸収しようとしたものでした。財政難に直面した幕府が、台所を酒造業によってまかなおうと考えた政策だったわけです。
 このような減醸規制は、見方を変えると上からの生産調整といえるもので、酒造収益の確保を保障するものでした。同じく近世灘酒経済史によれば、「減醸規制は一見酒造抑圧策のように見えるが、生産制限によって酒価を高騰させ、酒造収益を上から保障するものであった。もし上からの減醸令がなければ、市場充溢から酒価の下落を防止するために、酒造仲間による下からの自主規制によって酒造収益を確保してゆく動きも見られる。(たとえば宝暦~安永期、化政期)。 いずれにせよ、何らかの形の生産調整は酒造業にとって酒造収益を確保してゆくための必須条件であった」とあります。
 いささか落ち込む結論ですが、これが現実であったようです。一方、元禄十五年「田畑造り候百姓」の酒造禁止、「帳はずれ」の新規営業者の輩出禁止などを通しての酒株確認などによって、酒造特権を幕府が保障したといえるものであった。これによって、明暦三年に始まった酒株制度が集大成され、江戸時代前期の酒税体制が確立したといえるのです。
 尾張藩の酒造政策を見てみると、「寛文五巳年、始て造酒米員数改、延宝九酉年、酒造米改有之」(名古屋叢書続編第三巻)とあり、元禄十年の株改めはこれらに続くものです。この株改の際、知多郡酒支配を命ぜられた大野村仁右衛門、緒川村仁右衛門のうち、大野村仁右衛門(そう、あの木下仁右衛門のことです)が横地仁兵衛というものから取り寄せて写し取った酒株帳があります。実物も現存するそうですが、大野町史から見てみると、当時(元禄十年以前の)知多郡の造石高は米〆て4511石5斗で、醸造戸数は114軒です。表の1-1は百石以上の原料米を使用したといわれる村の名と石高を表したものですが、大野村が跳びぬけて大きかったことがわかります。以下、、東阿野村、緒川村、横須賀村などがこれに続きますが、緒川村を除く3村は西海岸伊勢湾側にあり、“西浦”が発達していたことがわかります。
 元禄11年に調査された全国の醸造戸数と醸造米高は、戸数2万7571戸、醸造米高90万9337石であり、知多半島はそのうちの約5%ほどを占めていて、すでにかなりの産地であったと思われます。しかし、この時代は伊丹、池田などの地方が最新の酒造技術「諸白」をもって酒造界に君臨しており、まだまだ知多の酒造業としては揺籃期にあったといえます。

 若干おまけとして書きますと、杜氏制度という酒造り専門職の集団もこのころできました。この時代、正確には寛文十一年(1671)、幕府はその成果を挙げるため、酒造りの「年中勝手造り」を禁止して、米の豊凶と収穫高が確認できる秋の彼岸以降に酒造りを集中させる「寒造り令」を出しています。このことにより、今まで年間を通じて行われていた酒造りは、季節集中生産に移行し、それは見込み生産せざるをえないことを意味します。そこで仕込みの大型化、生産規模の大型化が行われ、また酒造りに携わる人々も、農閑期を利用した専門集団にゆだねられるようになっていきます。ちなみに伊丹池田では元禄年間池田に38、伊丹に43の酒造業者があって、千石以上の製造を行う酒造業者も数多くいたということです。
 今まさに季節雇用の蔵人さんたちは絶えようとしていますが、現在までの酒造りの大きな枠がこの時代に出来上がったのです。

知多郡内生産石高

村名酒造米石高
大野村1090
東阿野村520
緒川村291
横須賀村206
西大高村200
長尾村180
大里村150
成岩村150
乙川村130
宮津村116
須佐村115
半田村105

(註)大野町史278頁より

「酒蔵開放」「白老の新酒を楽しむ会」のお礼

 2月15日16日の「白老の新酒を楽しむ会」、ご参加下さいました皆様有難うございました。また、せっかくお申し込み頂きながら、満席のためにお断りをした皆様、申し訳ありませんでした。是非次回はご参加お待ちしております。
 さて、強風のために魚がそろわず、酒粕汁の内容が貧弱になってしまい申し訳ありません。。その代わり、しっかりお酒をお召し上がりいただき、ほんとに皆さんお酒に強いので感心します。いろいろな方に参加頂き、いい出会いとともに、とても楽しく場を盛り上げてもらえて、お酒も私もこんなうれしいことはありません。深く感謝申し上げます。
 また、「酒蔵開放」は20年間で一二を争う悪天候でありました。雨とあられと台風並の強風と寒さで、お客様が来てくれるのか大変心配でしたが、今年もたくさんの方々におこし頂き、本当にありがたいことだと思っています。年に一度、この機会にお元気なお顔を見せてくださる方に、「今年も来たよ」とニコニコしながらお声をかけていただくと、寒さも吹っ飛び、心の中はとても暖かくなります。蔵開放やってよかったと思う瞬間です。うれしい思いをいっぱいさせていただきました。
 今年は5月に、久々に蔵の中で講演会と、酒を楽しむ会を開きます。楽しい、おいしいものにしていきますので、是非皆様ご参加くださいますようお願い申し上げます。






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